【ななみよみメモ】反応しない練習 草薙龍瞬
参考になった ★★★★★
読みやすさ ★★★★★
おすすめの読者
・他人のことを常に気にして生きている人
・外からの情報に左右されていると感じる人
・イライラしたり怒りっぽく、感情の起伏が激しい人
***
最近、こういった自己啓発というか考え方革命(?)的な本はあまり読まなくなったのだけど、Amazonレビューが高かったのでw図書館で借りてみたら、なかなか良かったです。
<前提>
悩みや苦しみはすべて「心の反応」が作り出している。例えば:
思い通りにいかない→「焦る」→能力を出せない
嫌な過去を思い出す→「後悔する」→自分はだめだと落ち込む
<無駄な反応しない実践>
①心の状態や体の動作を言葉で表現することで、理解しようとする。例えば:
長時間スマホを触った後は、「心がざわついている」
家族と過ごしているときは、「イライラしている」
掃除をしているときは、「無心に掃除をしている」
客観的に心の状態や体の動作を言葉で確かめると、反応から抜け出せる。
②身体の感覚に意識を向ける。例えば手を開いたり握ったりしながら、どういった感覚が生まれるかに集中すると、リフレッシュできたりする。そのほか、歩くときは、左右の足が出る動作を頭の中で確認しながら歩くなど。
③頭の中を、整理して、「貪欲」「怒り」「妄想」に分類する。
あれこれつい考えてしまうのは「妄想」。これをリセットするにも①の方法で妄想している内容を客観的に言葉で確認するとよい。また、目を瞑って外の世界の情報をシャットアウトすると、自分の頭の中に存在する妄想を確認しやすい。
<「判断」しない>
・良い・悪い・好き・嫌いといった感情は「判断ー決めつけ、思い込み、一方的な期待・欲求」であり、執着の一種である。
・判断は妄想の一種である。現実は常に無常で変わりゆくもの。かつての願いがかなわなかったという事実があれば、その願いはもはや存在しない妄想。「こうでなければ」といった自分や他人への期待も、頭の中にしか存在しない妄想。そういった妄想に執着して自分や相手を苦しめている。
・わたしはわたしを肯定する。なぜならば、自分を否定するという「判断」は、苦しみを生み出すし、妄想にすぎないから必要のないことだから。
・とにかく、今できることをやってみる。そのスタート地点に「自分は何でもできる」とか「自分は何もできないけど」といった判断(妄想)は要らない。
<ネガティブな感情との付き合い方>
・相手に嫌なことを言われても、それに反応してしまうと、相手の言葉を受け取ったことになってしまう。他人が発した嫌な言動は、受け取らない(=無反応)で、相手にそのまま持ち帰ってもらえばよい。相手に反応することで、自分の心を失わないこと。
←これが実践できたら無敵だよね
・「正しさ」とは人それぞれ違う。相手の主張が自分にとって正しくないと思った場合も、「あなたにっては、それが正しいのですね」と、ただ理解すればよい。←これが実践できたら無敵だよね
・過去は引きずらない。過去というのは記憶にすぎない。過去を思い出して、記憶に反応して、新しいネガティブな感情を生み出すのはやめよう。←これが実践できたら無敵だよね
・「快」を大切にする。楽しい時は楽しい、心地よいときは心地よいと素直に感じ取る習慣をつけると、「快」をはっきりと感じ取ることができるようになる。不快なことには反応せず、快の反応を大切にすること。
・妄想は脳のデタラメ。見たものや聞いたことすべてを脳が反応の記憶として蓄積して、その記憶が複合してありえない妄想が浮かんだりする。妄想を真に受けないこと。
<競争しない>
・「比較」は非合理的な考え方である。それは、実存しない妄想である。比較しても自分の状況が変わるわけでもない。また、比較しても絶対・完全に有利な立場に立つことはない。比較とは妄想というヒマツブシである。
<心のよりどころをもつ>
・「慈・悲・喜・捨」という四つの心がけを大切にする。
慈:相手の幸せを願う心
悲:相手の苦しみ・悲しみをそのまま理解すること
喜:相手の喜び・楽しさをそのまま理解すること
捨:手放す心、捨て置く心、反応しない心
・人生の足を引っ張る「5つの妨げ」
①快楽に流される心(娯楽は、心が快でいられる程度に)
②怒り(心はなるべく無駄な反応せず、クリアな状態で)
③やる気の出ない心(なぜやる気が出ないのか考えてみる。快を求めて改善する)
④落ち着かない心(雑念や妄想だらけで集中できない。空き時間についスマホを触ってしまうと「テキトーな反応」のくせがついてしまうので、外からの刺激を減らすとよい)
⑤疑い(自分や他人、将来を悪く考えてしまったら、それは妄想にすぎないと気づく)
こうした「5つの妨げ」に勝つためには、 外からの反応に逃げずに、自分の感覚を意識する時間を持つこと。快を求めること。