30代子持ちのキャリアチェンジ記

1991年三重生まれ、金融系SEから転職したい。渋谷区で0&3歳児子育て中。食べることと旅行が生き甲斐

【ななめよみメモ】EAT&RUN 100マイルを走る僕の旅 スコット・ジュレク

アスリートでヴィーガンの人の食事が知りたくて手に取った本書。

(RUNの部分はじっくり読んでいないので)本書のEATについてまとめます。

こんな過酷すぎるレースを勝ち抜くアスリートもヴィーガンなんだよ、と夫への説明材料になればと思っています。笑

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本題の前に、すごすぎる筆者についての基本情報をコピペします(日本語版Wikiがないみたい...)

  ・ウエスタンステイツ(160kmトレイルレース)7連覇、スパルタスロン(246km)3連覇など、世界的なトレイルレース、ウルトラレースでことごとく優勝をさらっているアメリカ人ランナー

・24時間走で266.677kmを走り(当時の?)アメリカ記録樹立

アメリカの14州にまたがる3,522kmのアパラチアントレイルを、46日8時間7分で走破し(当時の?)世界新記録を樹立

 ・アメリカではランニング専門店シェアNO.1の人気ブランド「BROOKS(ブルックス)」で2004年からトレイルランニング用シューズの開発に携わっている

 

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本書で印象に残った箇所のまとめ。

・走り始めた当初はヴィーガンではなく、いかに手っ取り早く動物性たんぱく質を摂取するかを考え、死んだ動物を食べていた(→本当は、アメリカ人の平均タンパク質摂取得量は必要量の2倍近く、しかもタンパク質をとりすぎると腎臓の負担になるとともに骨からカルシウムを浸出させることになるから、その必要はなかった)。

ヴィーガンの女性との出会いをきっかけに植物性食品の摂取をふやすと、体調がよく速く強くなっていった。

多発性硬化症という病気で44歳で介護施設に入った母親や、自身の理学療法士としての仕事で患者を診ていると、でんぷんと砂糖だらけの加工食品が人を不健康にすると感じるようになった。アメリカで増加している糖尿病や、三大死因である心臓病・ガン・脳卒中も、動物性食品と精製された炭水化物、加工食品などが多い西欧流の食事に関わると考えるようになった

・著者のタンパク質豊富な食事例:

  ・スムージーにナッツと植物性のタンパク質パウダー(玄米、ヘンプグリーンピースや発酵大豆など)を入れる

  ・発芽全粒穀物のトーストにナッツ入りバターを塗り、発酵穀物のシリアルやオーツ麦のおかゆ

  ・大盛サラダにケール、大豆製品やフムス、キノアなどの穀物を入れる

  穀物や豆類は、発芽していたり浸水させたり発酵させたりすることで、消化しやすく、植物性エストロゲンが少なくなる。

・様々なヴィーガン料理を知っていき、卵や乳製品なしでもいけると感じるようになった(アメリカの大規模工場の牛乳は、必ず成長ホルモンを注入され、狭い牛舎に押し込められて、抗生物質を投与されている)。むしろ、食べる食材が増え、新たな美味しい食べ物に出会うようになったー新鮮な果物や野菜、豆類、木の実、種、全粒穀物、味噌や豆腐、テンペといった大豆製品

・自身の走りを更に極めるために、武士道を学んだ。武士道においては過去も未来もなく、今この瞬間に集中する。ときに座禅を組んで瞑想し、自分の呼吸を見つめながら集中した。

・植物ベースの食生活に変えてから、前ほど筋肉痛にならなくなり、回復時間が短くなり、病気になりにくくなった。

・ローフーズ(調理されていない食べ物)が一番いいと聞き食べ始めてから、調理したり、蒸したり、焼いたりしなくても食材を変身させられることを知った。ローフーズを食べていると、食材の新鮮さに敏感になり、一口食べただけでニンジンがいつ収穫されたのかもわかるようになる(結局、ローフーズのみの食事は噛むのに時間がかかる&カロリーがたりているか不安でやめた)。

・血圧や血中の中性脂肪は今までで一番低い数値となり、善玉コレステロール値は最高値となった。どんなに走っても関節が炎症を起こすことはほとんどなく、ために捻挫したりしても今までになく治りが早くなった。

工場畜産された動物はできるだけ早く食肉処理場に送り込むために成長ホルモンやステロイドを投与される。もし自分でステロイドを打ったり、農薬に浸かった遺伝子組み換えの大豆を食べたりしないのなら、それらを食べている動物の肉を口にしたいと思うわけがない。

 

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ヨガの先生は「ヨガを深めると自然とアヒムサ(不殺生)を実践するようになります」と仰っていたけど、著者も同じようなことが書いてあったなあ。↓

 

「地球にできるだけ優しく、大地に寄り添って生活する」 p85

「自分の食べたものと走るをつなげて考えるようになり、食事と人生がつながっていると考えるようになった」p122

「質のいい食事を取れば取るほど、体の調子が良くなった。調子が良くなると、もっと食べることができた。~ ヴィーガンになってから、全粒穀物、豆類、フルーツと野菜をもっと食べるようになった。~ ヴィーガンでありながら、食べる量が増え、体重が落ち、筋肉量が増えた。~ 50マイルのレースに出ても筋肉痛にならなかった。毎日、起きるたびにエネルギーがみなぎっていた。~僕はランニングを極めるために、さらに言うと、食べ方や生き方を極めるために、いろいろな本を読んで、できるだけ健康的で自然な生活を送ろうとした。」p142 

「僕は植物ベースの食事を取ることで、より健康で、より長く速く走ることができる。でも肉を食べる友達や、バターやサワークリームをベークトポテトにたっぷり塗って食べる人を非難をすつもりはない。食べるものとその影響に関心を払えば、だれでも自然と植物に向かい、そして健康になるはずだ。」p196

「人間は1日中座っているようにはできていない。今日の専門的な仕事の多くが要求するような繰り返しの小さな動作にも向いていない。~そういった小さな反復動作を1日中繰り返していると、体のバランスが崩れてくる。」p197 

 

私はまだまだこの域に達していないけど、いつかこういう生き方がしたいな~。